2014年12月25日木曜日

不思議の国の日本人

日本には日本国憲法という素晴らしい憲法がある。

ところが日本人は、

「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」(日本国憲法第97条)であることも忘れ、

「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」(日本国憲法第12条)というのに「不断の努力」をすっかり怠り、

「公務員を選定し、及びこれを罷免する…国民固有の権利」(日本国憲法第15条)も棄権するか行使したとして真剣に行使することは極めて稀であるのに、

都合がいいときだけ「民主主義」(「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」・日本国憲法前文参照)という呪文を唱える。

「学問の自由は、これを保障する」(日本国憲法第23条)と言われても憲法を理解するための最低限の学問も怠っているのだから、「何が民主主義であって何が民主主義ではないか」もわからないのだ。

2014年7月18日金曜日

集団的自衛権メモ(草稿)

本論に入る前に注意喚起をしておきますが、私の言説を鵜呑みにしないでください。私の言説だけではなく、すべての論者の言説は鵜呑みにせず、
「論者の提示する根拠(証拠と論理)によって論者の言説は正しいと言えるか」
「論者が提示せず自分が持っている証拠からも論者の言説は正しいと言えるか」
を常に考えながら読んでください。

*    *    *    *    *

では、まず結論から先に言えば、「集団的自衛権の国際法上の根拠を国連憲章第51条に求める論理」というのは誤りです。国連憲章第51条はあくまでも“一般国際法上の集団的自衛権に【国連安保理の決定に基づく正式な国連軍派遣まで】という制約を与える規定”だからです。
では、なぜ誤りなのか。これは二度の世界大戦の勃発とその戦後処理の問題が大きく関わってきます。

今から100年前の1914年に第一次世界大戦が勃発しました。
きっかけは、ボスニアの首都サラエボで起きたセルビア人青年によるオーストリア皇太子暗殺事件(サラエボ事件)です。当時の歴史に詳しくないヒトはなぜこれが世界大戦のきっかけになるのかわからないと思いますが、実は当時のヨーロッパでも多くのヒトは当初はこれがきっかけで世界大戦に発展するとは思ってもいませんでした。

世界大戦に発展した原因は、後に「三国同盟VS三国協商」と呼ばれる「同盟関係」に基づく「集団的自衛権の行使」です。

ここで言う「三国同盟」とは「第一次世界大戦前、ドイツ・オーストリア・イタリア間で結ばれた同盟関係」で、「三国協商」とは「19世紀末から20世紀初頭においてイギリス・フランス・ロシア帝国の各国の間で締結された露仏同盟・英露協商・英仏協商によって作られた三国の協調関係」のことを言います。これによって〔細かい経緯は省略しますが〕セルビア-オーストリアの二ヶ国間問題が〔現在で言う〕「集団的自衛権」の行使の応酬によって世界的な戦争に発展しました。

日本も、三国協商側のイギリスとの間での日英同盟を理由に宣戦を布告し、三国同盟側のドイツが中華民国から租借していた山東省青島を陸軍が攻略、海軍はドイツが植民地支配していた南洋諸島を攻略しました(ここに1931年~1945年の日中15年戦争から現在までに至る日中問題の根源の一つがあります)。

第二次世界大戦後に制定された国連憲章第51条は、このような〔二度の〕世界大戦の原因の一つに「集団的自衛権の無制約な行使の応酬」があるとの反省のもとに制定されたのです(他の原因として「敗戦国に対する多額の賠償金」「国際恐慌を乗り切るためのブロック経済」もありますが、本論(=集団的自衛権)との関係は希薄です)。

そこで、〔一般的には戦争の禁止を謳いつつ〕国連安全保障理事会による正式な国連軍(「国際の平和及び安全の維持に必要な措置」)ができるまでの間という制約の下に一般国際法上の国家の固有権としての〔個別的自衛権と〕集団的自衛権の行使を限定的に容認したのです。

第51条 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。


ただ、これには限界があります。国連安全保障理事会には常任理事国による拒否権があるということです。〔過去のソ連とアメリカ、現在のロシア・中国とアメリカのように〕紛争当事国双方の同盟国が常任理事国であることが通常だからです。

もちろん常任理事国による拒否権にも「国際紛争の現実的解決力を持つ軍事大国が影響力を行使できなかった」という国際連盟の失敗を防ぐ一定の役目があるのですが、結果的に国連憲章第51条が前提としている「国際の平和及び安全の維持に必要な措置」である正式な国連軍結成の妨げとなってしまっています(「多国籍軍」というものを国連憲章の別の規定を根拠に結成しているのが現状です)。

2014年2月23日日曜日

法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」について

特定秘密保護法をはじめとした“問題のある刑罰法規” の違反に関する刑事裁判を考える上で気になる動きがあります。

それは、
法制審議会 新時代の刑事司法制度特別部会
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi03500012.html
です。

“取り調べの可視化” など国民にとってプラスになるものだけではなく、
“証拠開示”といった運用や規定次第ではプラスにもマイナスにもなり得るものや
“通信・会話傍受”のようなマイナス面が懸念されるものまで幅広く検討されています。

議事録と審議資料が上記URLで公開されています。

検討の概要は
「時代に即した新たな刑事司法制度の基本構想」(平成25年1月)
http://www.moj.go.jp/content/00010628.pdf
 「作業分科会における検討結果(制度設計に関するたたき台)」(平成25年2月)
http://www.moj.go.jp/content/000120368.pdf

をご覧ください。


なお、作業分科会ごとの検討項目は以下の通りです。

【第1作業分科会】
  • 「被疑者・被告人の身柄拘束の在り方」
  • 「取調べの録音・録画制度」
  • 「刑の減免制度」
  • 「捜査・公判協力型協議・合意制度」
  • 「刑事免責制度」
  • 「通信・会話傍受」「通信傍受の合理化・効率化」「会話傍受」

【第2作業分科会】
  • 「犯罪被害者等及び証人を支援・保護するための方策の拡充」
  • 「公判廷に顕出される証拠が真正なものであることを担保するための方策等」
  • 「証拠開示制度」
  • 「自白事件を簡易迅速に処理するための手続の在り方」
  • 「被疑者国選弁護制度の在り方」「被疑者国選弁護制度の拡充」
  • 「犯罪被害者等及び証人を支援・保護するための方策の拡充」

2014年1月24日金曜日

『民法入門・担保法革命』 (ビジュアル民法講義シリーズ)

以前ダイジェスト版を紹介した明治学院大学法科大学院の加賀山茂教授の講義ビデオ教材が“DVD付き書籍”になりました。

加賀山 茂・著
『民法入門・担保法革命』 (ビジュアル民法講義シリーズ)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4797235918/

オススメです。

2013年12月20日金曜日

「特定秘密保護法」の全体構造

「特定秘密保護法」(平成二五年法律第百八号)の全体構造を考えてみます。

このブログ記事の目的は、
  1. 巷で流布している「特定秘密保護法」と戦前・戦中の法令との関係についての理解を正し、
  2. 「特定秘密保護法」が何を目指した法律なのかの正確な理解を深めること
です。
改めて私が述べるまでもないことなのですが、詳細な論証を省略して概略を述べさせていただきます。

まず、「特定秘密」のうち「別表(第三条、第五条―第九条関係)」のうち「一 防衛に関する事項」については(テロ特措法と一括で成立した)平成13年(2001年)自衛隊法改正法(平一三年法律第百十五号)で盛り込まれた規定(第九十六条の二、第百二十二条、別表第四)がそのままスライドしています。
この点は、「特定秘密保護法」の附則第四条に書かれています。



そして、それらの規定の原型と考えられる戦前・戦中の法令は「軍機保護法」(昭和一二年八月一四日法律第七十二号)だと考えられます。


一方、「特定秘密」のうち「別表(第三条、第五条―第九条関係)」のうち「二 外交に関する事項」と「三 特定有害活動の防止に関する事項」の原型と考えられる戦前・戦中の法令は「国防保安法」(昭和一六年三月七日法律第四十九号)(そのうちの「第一章 罪」のみ。「第二章 刑事手続」の部分は除く)だと考えられます。


こうした戦前・戦中の法令を継承したとは考えられない規定の多く(第三章~第六章)は、平成19年(2007年)にアメリカとの間で締結した「秘密軍事情報の保護のための秘密保持の措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定」(GSOMIA)の要求事項を盛り込んだものだと思われます(特に「第五章 適正評価」などは GSOMIA で要求されている“秘密軍事情報取扱資格(セキュリティ・クリアランス)”の取得の問題だと思われます)。
一部で言われているような「治安維持法との(直接の)関係」は、少なくとも条文の規定内容や歴史的沿革などからは感じられません。
もちろん、「国会総動員体制を形成する各種法制全体を組み合わせたときの効果」というのはあるでしょうが、それは別の話です。

2013年10月11日金曜日

「国会に」積極的に口出ししなければならない理由(動機付け)

「国会会議録検索システム」で検索して、「第162回国会 衆議院総務委員会議録」第18号(平成17年6月9日)の“パブリック・コメント手続を法制化するための行政手続法改正”に関する質疑応答を読んでみると、こんなやりとりがある。

○五十嵐委員 可能性としてはあるわけで、十分にやはり法施行の段階でフォローすることが必要かなというふうに思います。
 同様に、この規定ができたために、本来、国会あるいは地方の議会等で審議されるべき法令、条例等が、本来の法律事項からより下位の政省令あるいは命令、行政指導等に委譲される、そういう言いわけに使われないかという心配も出てくると思うんですね。
 本来、議会に付すべきものを、こういう制度があるからいいじゃないかということで正当化する、より下位の、官が縛られない、あるいは人目にさらされにくいところをより増す、そういう分野をより広げる方向に動く可能性がないかということが二つ目の危険性の一つだと思いますが、いかがでしょう。

○麻生国務大臣 これまで政省令等は、行政の内部の話で、国民に見えないところで行われておりました制定の手続を、いわゆる目に見えるようにする、透明化することによって公正を確保しようとするというのが本来の目的でもあります。そして、意見を考慮して出された結果も、いわゆる一般に公開するというように義務づけておりますので、より国民の目にさらされるということになると思っております。
 実施状況につきまして、この点はもっと問題なのではないか等々の御意見もあろうと思いますが、そういう場合に関しましては、それを適宜指導していく等々の措置はとらねばならぬことも起こり得るとは思っております。
  :
(中略)
  :
○五十嵐委員 大臣の御答弁はもっともです。それはそのとおりなのでありますが、役所あるいは官僚というものは非常にずるいというかずる賢い方々がおられるものですから、より楽な方へ楽な方へと実態的には動きかねないということ、そのいい例が郵政民営化法等、最近出てくる政府案で政省令委任事項が非常に多いということなんだろうと思いますね。
 政省令に委任すると法律に書いてあるからそれでいいんだという言いわけに使われて、実際には、本来明らかにすべき政策の枠や道筋が、逆に政省令にゆだねられて、法案審議の場では余り表に見えてこないということが起こりがちである、そういう傾向を助長しないか。この法律の枠の中では、それは総務大臣の解釈がもっともであるわけですが、この法律の枠を超えて傾向として使われる危険がないかということなのであります。

○麻生国務大臣 一般に、政省令への委任につきましては、手続的な事項とか技術的な事項とか、ほかには事態の推移に応じて臨機応変にというような措置をせねばならないときにされるということになっておると思います。
 いずれにいたしましても、その委任をいたします法律の規定が適当であるか否かとか、また、国会内において、その法律案の審議によってやはりこれは判断されないかぬところなんであって、今言われたように、それは安易過ぎないか、パブコメに付せば審議会でそのままちゃんちゃんというわけにいかぬぞというような御意見は、やはり代表であるこの国会の場においてきちんとされるようにフォローされていく、またはしていくという義務と責任も我々にあろうと存じます。

このやりとりは、「法律案に関する議院に対する意見公募手続」による国民の立法手続きへの参加を考える上で興味深い内容です。
この中で、
「行政手続法上の意見公募手続(パブリック・コメント手続)」を法制化することによって、行政命令の制定過程での国民からの意見公募が手続き保障されていることをいいことに本来法律で定めるべき内容が過度に「行政命令」に委任されるのではないか
と懸念する五十嵐議員に対して、麻生総務大臣(当時)は、
「代表であるこの国会の場においてきちんと(審議)されるようにフォローされていく、またはしていくという義務と責任も我々にあろうと存じます」
と言っているのです。

このことが実は建前であることが同日すぐに明らかになります。
この日の会議録の末尾の記述はこうです。

○実川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○実川委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 行政手続法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○実川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

この日の審議自体が、
政府案作成→与野党議員への根回し
の後に
質疑応答→討論省略→採決→可決(全会一致)
が院外で決められてから実施されたものということなのです。
「代表であるこの国会の場においてきちんと(審議)されるようにフォローしていくという義務と責任」
はいったいどこに行ってしまったのでしょうか?

こういう「国会審議の形骸化・儀式化」に歯止めをかけなければなりません。
院外での「手打ち」を許さないような歯止めになる制度が必要なのです。

2013年10月8日火曜日

「立法段階」から「国会に」積極的に口出しする、ということ

「なぜ「パブリック・コメント手続」に多くの人々が過大な期待をするのか?」 という記事を書きましたが、どうも私が提案する
「法律案に関する議院に対する意見公募手続」
というものの位置付けや現行のパブリック・コメントとの違いが理解できない方が多いようです。

そこでそのような方のために、現行のパブリック・コメントとの違いを図示してみたいと思います。

現行のパブリック・コメントは「行政命令」に対する意見公募手続です。


法律に基づいて「政令・府省令・告示・審査基準・処分基準・行政指導指針」といった「行政命令」を制定する際に実施されます。すでに制定済みの法律に基づく「行政命令」に対する意見なので、行政命令制定の前提となる法律の規定に変更を要する意見を言う余地は(基本的に)ありません。

これに対して、私が提案する「法律案に関する議院に対する意見公募手続」は、「行政命令制定の前提となる法律」に関して、法律案の国会への提出に先立って先議される議院に対する意見公募手続です。
先に衆議院に提出される法律案に関しては衆議院が、先に参議院に提出される法律案に関しては参議院が、それぞれ意見を公募します。
内閣提出法案であっても所管官庁が公募するのではありませんし、意見提出の宛先は国会議員ではなく、「衆議院」または「参議院」です。

この違いは大きいと私は考えています。

現行のパブリック・コメントは「行政命令」に対する意見公募手続なので、法律の規定の変更や法律制定自体に対する反対意見の提出はそもそもできませんが、 私が提案する「法律案に関する議院に対する意見公募手続」は国会での法律案の審議の前に実施されるものなので、法律の規定の変更や法律制定自体に対する反対意見の提出も可能です。

この点を理解していただきたいと思います。

【参考文献】

宇賀 克也・著




2013年10月4日金曜日

なぜ「パブリック・コメント手続」に多くの人々が過大な期待をするのか?

昨今、(特にネット上で)行政手続法上の「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」に驚くほど過大な期待が寄せられている。しかも意見提出の対象は「法律の制定」なのだ。

行政手続法上の「意見公募手続等」が対象にしているのは、
意見公募手続等普及啓発用パンフレット
にもあるように、
政令・府省令・告示・審査基準・処分基準・行政指導指針
で、より具体的には、
  1. 政令・府省令・外局規則・人事院規則・会計検査院規則等
  2. 公にされる審査基準・公にされる処分基準・公にされる行政指導指針
だ(当然、法律は対象外)。

行政手続法に規定されている手続であることから容易にわかるように、
行政府が実施する「行政命令」や「規制」などの実施に際して意見公募をするもの
であって、国会が「立法」する際に実施されるものではないのだ。
中学・高校の社会科教科書にも書いてあるとおり(教科書に書いていなくたって!)日本は三権分立国家なので、「法律」は国会が制定し、行政府はその「法律」に従って行政を行ない「法律の委任」に従って政令・府省令等の各種「行政命令」を制定する。

だから、国会での「法律の制定」に際して行政府が実施する行政手続法上の「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」)で意見を提出するのは本当はおかしいのだ。

そもそも、行政手続法上の「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」)に
「提出された意見に基づいて案を修正する割合(原案修正率)が低いこと」
が実証的研究によって明らかにされてもいる。

まあ、それはそうだろう。「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」)の対象である政令・府省令等の各種「行政命令」は「法律の委任」によって制定されるものだが肝心の「法律の制定」は「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」)の対象外で、そのほとんどは行政府が法律案提出者となって制定されるもので、形式上は「行政府は立法府(国会)が制定する法律からの委任の範囲内で行政命令を制定する」ということにはなっているものの、実際には法律を制定しているのも行政府の官僚なのだ。
つまり、「行政命令」の枠組みはすべて行政府の官僚が作り上げており、それに関して国民は「立法段階」では実効性のある口出しをしてこないでいて、「行政命令制定段階」に対してだけ何故か(行政手続法上の「意見公募手続等」(所謂「パブリック・コメント手続」)を使って)「立法段階(法律の制定)に対する口出し」をしているのだ。

これでは、原案修正率が低くても不思議はない。

ではどうすればいいのか。「立法段階」から「国会に」積極的に口出しするしかない。

だから私は「法律案に関する議院に対する意見公募手続」を(行政手続法上の「意見公募手続等」とは別個独立に)定めるべきだと考えている。
ひとまず詳細は控えるが、個人的には具体的にいろいろ考えてはいる。「賛同者」が現れれば少しずつそれらを公開していくが、今はここまでにしておきます。

続きは「賛同者」からの反応が返ってきてから、ということで。


【参考文献】

原田 久・著
『広範囲応答型の官僚制 ―パブリックコメント手続の研究―』(学術選書 64)
信山社 (2011/2/20)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4797258640/














明渡 将
「実務講座 行政手続法の改正 ―パブリック・コメント手続の法制化 〈行政手続〉」
(『自治事務セミナー』44巻10号,11号,12号(2005),45巻1号,2号,4号,5号,6号(2006))

2013年8月11日日曜日

加賀山茂教授の講義ビデオ教材のダイジェスト版

「民法に関するオススメ本」で紹介した明治学院大学法科大学院の加賀山茂教授の講義ビデオ教材のダイジェスト版がYouTubeにアップロードされていたので紹介します。

■法科大学院 加賀山茂教授「民法入門」
http://www.youtube.com/watch?v=m87ynBIxQTU

■法科大学院 加賀山茂教授「担保法革命 第1部(物的担保)」
http://www.youtube.com/watch?v=zMJL3KhGctA

■法科大学院 加賀山茂教授「担保法革命 第2部(人的担保)」

http://www.youtube.com/watch?v=bRNaTBlbo6k

講義レジュメ(PowerPoint, PDFファイル)は http://lawschool.jp/kagayama/ から入手してください。

【2014年1月24日追記】
講義ビデオ教材が“DVD付き書籍”になって発売されました。

2013年6月7日金曜日

2013年5月25日土曜日

「投機」には興味はないのだが…

ここ最近、法律学の中でも「商法」の、その中でもとりわけ「商事決済」に関連する本ばかりを何冊も買い込んで読み漁っている。
だいたいが、「商取引法」とか「商行為法」とか「決済」とか「手形小切手法」とかいう表題がついた本だ。

関心の中心は、契約時に約束した「商品の引渡し(delivery)」と「代金の支払い(payment および settlement)」の時がずれている契約類型だ。
通常の「商法」の範疇だと、
  • 商品先渡し →代金後払い
  • 代金前渡 →商品後日渡し
となる。
前者の日本における典型が、手形決済による「掛売り」だ。
銀行振込確認後に商品を発送してもらう形での買い物で後者を経験した人も多いだろう。

だが、それ以外の形態もある。
「商取引法」「商行為法」「決済」「手形小切手法」という表題の本に続いて買った本には、
「先物取引」
という表題がついている。
具体的には
  • 「商品先物取引法」
  • 「金融商品取引法」
といった種類の本である。

要するに
  • 契約の時点では手元に商品がなく、したがって「商品の引渡し」はなく、
  • また、契約の時点での「代金(全額)の支払い」もない
という、仕組みを理解しないとなんだかただのギャンブルみたいな謎の取引である。

まあ、私の実際の関心の中心は、
「商品先物取引法」のほうにあって、「金融商品取引法」のほうは「商品先物取引法」が一部制度的に倣っているものがあったりあったり、将来的な取引市場の相互乗り入れを予定した既定があったりしている関係で参照しているといった程度なのだが、こういったキーワードを Twitter でツイートしていると、金融取引、中でも「FX(外国為替証拠金取引)」でちょっと儲けてみようか、というヒトたちに勘違いフォローをされたりして困ります。

そっち(投機)には関心ないのにねえ。

しかし、問題は書籍の出版状況のほうです。
この手のテーマを扱った本は、
儲け話の本 ←「もうかりまっせ」
被害者救済の本 ←「先物取引はギャンブル」
というものばかりで、
  • どういう法制度や取引制度なのか
  • どういう長所・短所がある制度なのか
といったものは極めて少ないのです。

まあ、
「マンガと小説と料理のレシピ本しか読まない」
といった程度の精神の持ち主だらけの社会にはピッタリですけどねwww


【文献リスト】

■商品先物取引法

河内 隆史, 尾崎 安央・著
『商品先物取引法』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4785719850/

米良 周・著
『商品先物取引の手引き』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4496043998/

三次 理加・著
『商品先物市場のしくみ』 (PHPビジネス新書)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4569776590/

■金融商品取引法

近藤 光男, 吉原 和志, 黒沼 悦郎・著
『金融商品取引法入門〔第3版〕』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4785720522/

黒沼 悦郎・著
『金融商品取引法入門 第5版』 (日経文庫)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/453211277X/

2013年5月10日金曜日

「商事決済」に関する日本法の法律学基本書

尾崎 安央「商事決済法序説」
『民法理論と企業法制』(早稲田大学21世紀COE叢書―企業社会の変容と法創造)所収
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4535002231/
を読んで「商事決済」に興味を持ったので、「商事決済」に関する日本法の法律学基本書をいろいろ探してみました。

■「商事決済」の“payment”や“settlement”の側面に関する日本法の法律学基本書

小塚 荘一郎, 森田 果・著
『支払決済法 ―手形小切手から電子マネーまで』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4785718021/

根田 正樹, 大久保 拓也・編
『支払決済の法としくみ』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4313313818/

■「商事決済」の“delivery”の側面に関する記述のある日本法の法律学基本書


江頭 憲治郎・著
『商取引法 第7版』(法律学講座双書)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4335304587/

畠田 公明・著
『商取引法講義』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4502045209/

2013年2月15日金曜日

アメリカ合衆国の戦争権限 参考文献集

「暫定メモ: アメリカ合衆国の戦争権限と日米安保条約」で取り上げた“アメリカ合衆国内部の戦争権限の所在”に関する最近の論文の一覧。



■富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限」
法学会雑誌51巻1号、51巻2号、52巻1号、52巻2号、53巻1号(2010年~2012年)

富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限(一)」[PDF]
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4257/1/20006-51%281%29-001.pdf
『法学会雑誌』 51巻1号 pp.1-44, 2010-07 , 首都大学東京都市教養学部法学系

富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限(二)」[PDF]
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4268/1/20006-51%282%29-002.pdf
『法学会雑誌』 51巻2号 pp.47-99, 2011-01 , 首都大学東京都市教養学部法学系

富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限(三)」[PDF]
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4601/1/20006-52%281%29-002.pdf
『法学会雑誌』 52巻1号 pp.23-74, 2011-07, 首都大学東京都市教養学部法学系

富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限(四)」[PDF]
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/4987/1/20006-52%282%29-003.pdf
『法学会雑誌』 52巻2号 pp.63-119, 2012-01, 首都大学東京都市教養学部法学系

富井幸雄「アメリカ議会の戦争権限(五・完)」[PDF] 追加
 http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/5353/1/20006-53%281%29-003.pdf
『法学会雑誌』 53巻1号 pp.79-141, 2012-07, 首都大学東京都市教養学部法学系

■「アメリカ合衆国大統領と憲法 -最高司令官と執行権の長」
『法学会雑誌50巻2号(2010年)

富井幸雄「アメリカ合衆国大統領と憲法 -最高司令官と執行権の長」 [PDF]
http://www.repository.lib.tmu.ac.jp/dspace/bitstream/10748/3899/1/20006-50%282%29-003.pdf
『法学会雑誌』 50巻2号 pp.127-168, 2010-01, 首都大学東京都市教養学部法学系

■「アメリカ連邦議会の歳出予算統制 - 大統領戦時権限統制」
『茨城大学政経学会雑誌』78号(2008年)

河村弘之「アメリカ連邦議会の歳出予算統制 - 大統領戦時権限統制」[PDF]
http://ir.lib.ibaraki.ac.jp/bitstream/10109/559/1/20080049.pdf
『茨城大学政経学会雑誌』 78号 pp.169-183, 2008-03, 茨城大学政経学会

2012年12月31日月曜日

自動車運転に伴う「死傷結果」に対する重罰化に関連して

(注)
このブログ記事の主張は、
平成25年11月20日に可決・成立した
「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(平成二十五年十一月二十七日法律第八十六号)」
とは趣旨や方法論を異にするものです。
「過失犯」である「自動車運転過失致死事件」に対して「故意犯」の一類型である「危険運転致死傷罪(刑法208条の2)」の適用を求める異常な主張が多くなっています。それには、
悪質な運転者による「自動車運転過失致死罪(刑法211条2項)適用事件」が増加していること
と
「自動車運転過失致死傷罪(刑法211条2項)」の法定刑の上限(7年の懲役)と「危険運転致死傷罪(刑法208条の2)」の法定刑の上限(15年の懲役)との差が大きく開きすぎていること
とが大きく関係しています。

これらを解消するには、
通常の「自動車運転過失致死傷罪(刑法211条2項)」の法定刑と「危険運転致死傷罪(刑法208条の2)」の法定刑との間隙を埋めるよう、 悪質な運転者に対する刑罰を法定する必要があります。

そこで私は、刑法の特別法を制定して
「行政刑罰法規を故意に違反することによって刑法209条から211条までの罪
刑法209条 … 過失傷害罪(30万円以下の罰金又は科料)
刑法210条 … 過失致死罪(50万円以下の罰金)
刑法211条1項 … 業務上過失致死傷罪(5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金)
刑法211条2項 … 自動車運転過失致死傷罪(7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金)
を犯した者に対する処断刑を、同種の故意犯の法定刑の上限を超えない範囲で二倍に加重する」
とすることを提案します。

これなら「故意の無免許運転」と「過失による免許不携帯」は区別できます。

具体的には(刑法209条と210条は罰金または科料なのでひとまず置いておくとして)

刑法211条1項 … 業務上過失致死傷罪(5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金)
刑法211条2項 … 自動車運転過失致死傷罪(7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金)

の処断刑の上限を決める際の「同種の故意犯」をどう考えるかですが、
業務上過失致死罪および自動車運転過失致死罪を「殺人罪(死刑又は無期若しくは五年以上の懲役)」、
業務上過失致傷罪および自動車運転過失致傷罪を「傷害罪(15年以下の懲役又は50万円以下の罰金)」
と(この特別法との関係で)それぞれの過失犯と考えるものとします。

その結果、
道路交通法違反の故意による「自動車運転過失致死傷罪」の上限は「14年以下の懲役若しくは禁錮」
となります。
故意犯類型である「危険運転致死傷罪(刑法208条の2)」との関係では
危険運転致死罪の上限「有期懲役の上限」
危険運転致傷罪の上限「15年の懲役」
を超えることはなく、ぎりぎり均衡が保てていると言えます。

2012年10月3日水曜日

刑法に関するオススメ本

オススメの法律本シリーズ。刑法に関するオススメ本です。

■刑法総論

大塚 裕史・著
『刑法総論の思考方法 第4版』
早稲田経営出版 (2012/4)

井田 良・著
『刑法総論の理論構造』
成文堂 (2005/06)

井田 良・著
『講義刑法学・総論』
有斐閣 (2008/12)

井田 良・著
『入門刑法学・総論』 (法学教室ライブラリィ)
有斐閣 (2013/12)

■刑法各論

大塚 裕史・著
『刑法各論の思考方法 第3版』
早稲田経営出版 (2010/12)

井田 良・著
『刑法各論 第2版』(新・論点講義シリーズ 2)
弘文堂 (2013/3)

井田 良・著
『入門刑法学・各論』 (法学教室ライブラリィ)
有斐閣 (2013/12)

大塚 裕史先生の本は本質論から諸説をほぼ対等に解説する本で、
井田 良先生の本は所謂「行為無価値論」(行為無価値・結果無価値二元論)の立場からの本です。
※とりわけ『刑法総論の理論構造』は「結果無価値論」(結果無価値一元論)に対してかなり挑発的な批判を展開しています。

2012年9月19日水曜日

「アーミテージ・ナイ報告書3」とCEESA

「アーミテージ・ナイ報告書3」と「経済・エネルギー・安全保障包括的協定(CEESA:Comprehensive Economic, Energy, and Security Agreement)」に関する資料への暫定リンク集

遅ればせながら、 「アーミテージ・ナイ報告書3」を読んでみます。

■「アーミテージ・ナイ報告書3」
「The US-Japan Alliance: Anchoring Stability in Asia」[PDF]
 http://csis.org/files/publication/120810_Armitage_USJapanAlliance_Web.pdf
※「アーミテージ・ナイ報告書3」の原文

「日米同盟 -アジアの安定」[PDF]
 http://blog.asisai.jp/wp-content/uploads/2012_8csis_repo.pdf
※「アーミテージ・ナイ報告書3」の日本語訳

■関連レポート
「「アーミテージ・ナイ報告書」再考 ~日米同盟の行方を見守るアジア列強~」(BTMU Washington Report - 経済レポート情報)[PDF]
 http://www3.keizaireport.com/file/BTM-WDCINFO2012-No018.pdf

「特集:第3次アーミテージ=ナイ報告書を読む」(溜池通信vol.501)[PDF]
 http://tameike.net/pdfs8/tame501.PDF

2012年9月1日土曜日

「脱原発抗議デモとDHCサプリメントとアサヒスーパードライ」

よく最近の「脱原発抗議デモ」を「ワン・イシュー」だなどと言う。
だが、「ワン・イシュー」というのは本当は
「一つの論点にだけ意識的かつ明確に絞り込む論理思考」
が前提にあるはずだ。
だが、実際には「一つの論点に明確に絞り込む」という作業を意図的にすっ飛ばしているというのが実情のようだ。

そもそも、日本人は肝心なことをよくよく考えて行動するなんてことは苦手で、誰かに刷り込まれた思い込むだけで行動することが多いのではないか?

*   *   *   *

そのことを最初に痛感させられたのは、「ドライ戦争」と呼ばれたアサヒスーパードライをめぐるビールメーカーのシェア争いに始まる「偽ビール競争」だ。
今、発泡酒を第2のビール、所謂「新ジャンル」を第3のビールなどと言っているが、所詮は「偽ビール」である。そして、その「偽ビール」のさきがけがアサヒスーパードライなのだ。

ビール好きにとってはふざけた話ではあるが、まあ逆転の発想という意味ではシェア回復のためには有効な「奇策」なのだ。
要するにこうだ。ビール業界全体の中でアサヒビールはシェアが落ち込みなかなかそれを回復できないでいた。その一方で「とりあえずビール」という言葉があるとおり、ビールというジャンルは一定程度安定した収入が見込める分野でもあった。
そのとき、アサヒビールは他社が思いもつかない方法でシェアを「獲得」しようと考えたのだ。
つまり、「麦芽・ホップと“ビールに適した酵母”を使ってビールの味を追求する」ということをやめたのだ。別の言い方をすれば、
「ちゃんとしたビールが好きな少ないビールファンを取り合うのはやめて、むしろビールが嫌いで乾杯だけビールという残りの層でナンバー1を目指す戦略」
への転換だ。
麦芽とホップにそれ以外の材料を加えるのは他社でもやっていた。アサヒビールの奇策は「ビール不適格酵母」を使ったビールの醸造という点にある。これにより、「ビール不適格酵母」というくらいだから「ビール好きには嫌われる」ことになった。だが、「とりあえずビール」というほどビールにこだわりのない層には浸透した。「麦芽・ホップと“ビールに適した酵母”を使ってビールの味を追求したビール」の販売量は他社に残したまま、「とりあえずビール」というほどビールにこだわりのない層をアサヒビールは取り込むことに成功したわけだ。そして、(「ビールの」シェアではなく)「ビール業界の」シェアナンバー1を獲得したのだ。

「奇策」はさらに続く。「麦芽・ホップと“ビールに適した酵母”を使ってビールの味を追求する」というビール本来の品質には目をつぶり、「鮮度が命」という「本筋以外の品質」をアサヒビールは「発明」してシェアを伸ばした。「麦芽・ホップと“ビールに適した酵母”を使ったビール本来の味」には興味がなくむしろ嫌ってさえいた層にはこれがさらにウケた。これ以降、「税法上のビール」でアサヒは不動の首位を維持し続けている。

市場の大多数から支持されるのには、本質的な品質なんかどうでもいいのである。
「これが品質だ!」というイメージを発明し、偽者でも何でもいいからそれを含めた「業界全体のシェア」を新たに定義しなおしてその中のナンバー1をとればいいのだ。

*   *   *   *

もう一つの恐るべき事例が健康食品、いわゆる「サプリメント」にあった。

「サプリメント」は、一部には摂取方法や摂取パターンに特別な注意を要するものがあるとはいえ、薬品ではなく食品なので消費者も比較的少ない知識で利用可能で、様々な企業が参入しやすい。
とはいえ、本当の「品質評価基準」はあまり知られていない。

たとえば、ビタミンCは「食品から抽出」することもできるが「合成」もできる。そして、どちらも「ビタミンC」ではある。
だが、ビタミンCは、
  • 食品に含まれる場合はビタミンC単体ではなく補酵素として作用する「バイオフラボノイド」(俗に言う「ビタミンP」)が含まれた状態で存在する。
  • ビタミンCは水溶性ビタミンで、摂取後一定時間で対外に排出されるので、そのまま大量に摂取しても使われないうちに捨てられることになる。したがって、それを防ぐためには徐々に体内に摂取される「タイムリリース加工」をすることが必要。
なのである。
つまり、高品質のビタミンCサプリメントというのは、この2つの条件を満たしているのです。

ところが、たとえばテレビCMでDHCは「成分量」と「低価格」がサプリメントの「品質」だ、と言い切っている。「バイオフラボノイド」が含まれない単体のビタミンCが(「タイムリリース加工」もされずに)ただ大量に入っているだけのものを「高品質」と言っているのだ。

ここでも、市場の大多数から支持されるのには本質的な品質なんかどうでもいい、という発想がある。
「これが品質だ!」というイメージを発明し、偽者でも何でもいいから「品質」を新たに定義しなおしてそれを大勢の潜在顧客層に植えつければいいのだ。

*   *   *   *

これら二つの事例は、大衆の無知につけこんで供給側によって一方的に「発明」されたイメージのままに偽の「品質」に踊らされる日本人というものを教えてくれる。

そして、「脱原発抗議デモ」なのである。
「ワン・イシュー」だなどと言っているが、そこに
「一つの論点にだけ意識的かつ明確に絞り込む論理思考」
というものがあるだろうか?
ただ単に誰かによって「発明」されたイメージに踊らされてはいないだろうか?
「脱原発」がもたらす「品質」は明確なのだろうか? 誰かに「発明」された偽の「品質」ではないだろうか?

(未完)

2012年8月24日金曜日

日本の国境領土 領有権関連資料一覧

日本の国境領土 領有権関連資料 の一覧です。
主に、国立国会図書館の調査部門である 調査及び立法考査局 の刊行物『調査と情報 -ISSUE BRIEF-』『レファレンス』『外国の立法』や参議院事務局企画調整室編集の『立法と調査』に掲載された論文です。 《最終更新:2014/06/28》

PDFへのリンクがある論文以外は各自、国会図書館や都立図書館などで閲覧・複写してください。

■尖閣諸島
濱川 今日子「尖閣諸島の領有をめぐる論点 ―日中両国の見解を中心に―」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『調査と情報 -ISSUE BRIEF-』No.565, 2007.2.)
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/0565.pdf

尾崎 重義「尖閣諸島の帰属について(上)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』259号, 1972.8., pp.30-48)
尾崎 重義「尖閣諸島の帰属について(中)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』261号, 1972.10., pp.28-60)
尾崎 重義「尖閣諸島の帰属について(下の一)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』262号, 1972.11., pp.58-67)
尾崎 重義「尖閣諸島の帰属について(下の二)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』263号, 1972.12., pp.152-173)

塚本 孝「沖縄県尖閣諸島の現況について」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』374号, 1982.3., pp108-113)

「【中国】日本政府の魚釣島等購入に対する全人代外事委員会及び外交部の声明」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.253-2, 2012.10.)

「【アメリカ】アジアの海洋領有権紛争・主権問題に関する上院公聴会」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.253-2, 2012.11.)

中内 康夫「尖閣諸島をめぐる問題と日中関係 -日本の領土編入から今日までの経緯と今後の課題」 追加
(参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』 2012.11 No.334)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2012pdf/20121101069.pdf

「【アメリカ】2013年度国防授権法と尖閣問題」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.254-1, 2013.1.)

【アメリカ】中国の海洋紛争に関する下院合同公聴会 《2014/06/27追加》
  (国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.259-1, 2014.4.)

中国の「海洋強国」化と海洋関係法制―国家海洋局の機能強化を中心に―  《2014/06/27追加》
   (国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.259, 2014.3.)

小特集「領土と海洋―中国の動向を中心として―」 《2014/06/27追加》
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』754号, 2013.11)

■竹島
塚本 孝「竹島領有権問題の経緯 【第3版】」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『調査と情報 -ISSUE BRIEF-』No.701, 2011.2.)
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/pdf/0701.pdf

塚本 孝「竹島領有権をめぐる日韓両国政府の見解(資料)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』 617号,2002.6., pp.49-70)

塚本 孝「サンフランシスコ条約と竹島―米外交文書集より(資料)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』389号, 1983.6., pp.51-63)

塚本 孝「平和条約と竹島(再論)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』518号, 1994.3., pp.31-56)

塚本 孝「竹島関係旧鳥取藩文書および絵図 (上)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』411号, 1985.4., pp.75-90)
塚本 孝「竹島関係旧鳥取藩文書および絵図 (下)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』412号, 1985.5., pp.95-105)

高藤 奈央子「竹島問題の発端 ~韓国による竹島占拠の開始時における国会論議を中心に振り返る~」 追加
(参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』 2011.11 No.322)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2011pdf/20111108065.pdf

「【韓国】竹島及び従軍慰安婦に関する2つの対日要求決議」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.253-1, 2012.10.)

「【韓国】李明博大統領の竹島上陸と韓国政府の国会答弁」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.253-1, 2012.10.)

山本 健太郎「竹島をめぐる日韓領土問題の近年の経緯 ―島根県の「竹島の日」制定から李明博韓国大統領の竹島上陸まで―」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』 741号,2012.10., pp.27-49)

「【韓国】竹島及び慰安婦問題関連予算の大幅増額」 追加
 (国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.254-2, 2013.2.)


■北方領土
塚本 孝「北方領土問題の経緯 【第4版】」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『調査と情報 -ISSUE BRIEF-』No.697, 2011.2.)
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/pdf/0697.pdf

塚本 孝「米国務省の対日平和条約草案と北方領土問題」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』482号,1991.3., pp.113-120)

塚本 孝「日本と領土問題―北方領土問題の国際司法裁判所への付託(上)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』504号,1993.1., pp.49-81)
塚本 孝「日本と領土問題―北方領土問題の国際司法裁判所への付託(下)」
(国立国会図書館調査及び立法考査局『レファレンス』505号,1993.2., pp.47-66)

松本 英樹「沖縄及び北方問題をめぐる最近の動向と国会論議」 追加
(参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』 2011.8 No.319)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2011pdf/20110801057.pdf

松井 一彦「沖縄・北方政策の現状と今後の課題」 追加
(参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』 2013.1 No.336)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2013pdf/20130115160.pdf

■沖ノ鳥島
(4月19日)SUMMARY OF RECOMMENDATIONS OF THE COMMISION ON THE LIMITS OF THE CONTINENTAL …/日本の申請に対する大陸棚限界委員会の勧告の要旨(英文)
日本が申請した沖ノ鳥島北方などの大陸棚拡張について、その一部を大陸棚限界委員会が認めた勧告の要旨 《2014/06/28追加》
 
 加地 良太「沖ノ鳥島をめぐる諸問題と西太平洋の海洋安全保障 ~中国の海洋進出と国連海洋法条約の解釈を踏まえて~」 追加
 (参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』 2011.10 No.321)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2011pdf/20111003127.pdf

加地 良太「沖ノ鳥島を基点とする大陸棚限界延長申請への勧告― 国連大陸棚限界委員会の審査手続と中国・韓国の口上書 ― 」 追加
 (参議院事務局企画調整室編集『立法と調査』2012.12 No.335)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2012pdf/20121203003.pdf

河村雅美「大陸棚限界委員会(CLCS)の勧告と沖ノ鳥島の戦略的重要性」 追加
 http://suikoukai-jp.com/other/kaiyouanpo/meyasu/120823tairikudanagenkai.pdf

池島 大策「国連海洋法条約における島の法的地位と紛争解決手続 ― 沖ノ鳥島をめぐる日中間の事例 ―」 追加
 (『Waseda Global Forum』 7 (『国際教養学部紀要』第7号))
http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/33912/1/WasedaGlobalForum_7_Ikeshima1.pdf


【関連文献】
原 貴美恵『サンフランシスコ平和条約の盲点 ―アジア太平洋地域の冷戦と「戦後未解決の諸問題」』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4874408737/

「【アメリカ】アジアの海洋領有権紛争・主権問題に関する上院公聴会」 追加
(国立国会図書館調査及び立法考査局『外国の立法』No.253-2, 2012.11.)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3948096_po_02530213.pdf?contentNo=1

国連海洋法条約
[大陸棚関連]
http://www.sof.or.jp/tairikudana/05material/agr_jpn.php
[全文]
http://www.houko.com/00/05/H08/006.HTM


2012年4月23日月曜日

「Twitterでは誤情報の拡散も速いが、訂正情報の拡散も同じくらい速い。」というのは本当か?

「Twitterでは誤情報の拡散も速いが、訂正情報の拡散も同じくらい速い。」
という主張がされることがある。
「誤情報だとわかれば、すぐに多くの人がリツイート(RT)するから、誤情報の拡散も速いが訂正情報の拡散も同じくらい速い」というTwitterの特性がプラスに作用するのだそうだ。

だが、それは本当にそうなのだろうか?

この主張は、実は一つの「誤った前提」、即ち、
「元の誤情報の到達先には、同じ速さで必ず訂正情報が伝わる」という思い込み
に基づく主張なのだ。

そしてその前提として、さらに
(a) 誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートする。
(b) 誤情報の伝達ルートと訂正情報の伝達ルートは同じ。
(c) 誤情報の伝達時と訂正情報の伝達時とでフォロー/フォロワー関係は変わらない。
と思い込んでいるのだ。

だが、果たして本当にそうなのだろうか?

(a) 誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートするとは限らない。

これは「第一報をリツイートした人は続報もフォローアップし続ける」というのが暗黙の前提になっている。しかし、現実には「誤情報が含まれていようがいまいが、第一報を流すことにしか関心がない人が一定程度実在するし、そもそも一塊の情報が複数ツイートに分割された時も全部ではなく一部しかリツイートしない、という人もいるのだ。そういう人に
「誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートする」
というのは期待できないのである。

(b) 誤情報の伝達ルートと訂正情報の伝達ルートは必ずしも同じではない。

(a)に加えて、一つの事件に関する情報は複数の伝達ルートからリツイートされてくるものだ。
極端な場合、
・誤情報は常に「自分が信頼している人から妄信的にリツイート」され、
・訂正情報は常に「いつもデマを流してくるやつだと思い込んでいる相手からリツイート」されてくる
ということだった起こりえるのだ。
こういう場合に受け手が、「訂正情報のほうをデマだと決めてかかる」という反応に出た場合にまで「必ず訂正情報が伝わる」と言えるのだろうか?

(c) 誤情報の伝達時と訂正情報の伝達時とでフォロー/フォロワー関係は変化することがある。


また、フォロー/フォロワー関係は変動することが少なくない。
誤情報をリツイートしてきた人を「訂正情報発信までフォローしている保証」はないのだ。
訂正情報を届けてくれる唯一のTwitterユーザとの関係が、
・フォロー/フォロワー関係の終了
・ブロック
・「ミュート機能」などによる特定アカウントの一部または全部のツイートの非表示
・相手のTwitterアカウントの停止・削除
などによって変動していることもよくある話だ。

こういう場合にも「必ず訂正情報が伝わる」と言えるのだろうか?


まあ、そもそも
「Twitterでは誤情報の拡散も速いが、訂正情報の拡散も同じくらい速い。」
ということは具体的に実証はされていないのですが。

2012年2月12日日曜日

TPPに関する政府発表文書

あまりにも有名すぎる基本資料なので既にみなさんご存知だとは思いますが、ここにまとめておきます。

平成23年2月1日付け外務省文書
「TPP交渉の24作業部会において議論されている個別分野について」(PDF; 全18ページ)

平成23年10月付け
内閣官房、内閣府、公正取引委員会、金融庁、総務省、
法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、
農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省
合同発表文書
「TPP協定交渉の分野別状況」(PDF; 全79ページ)

平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要」(PDF; 全2ページ)

平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要:主要団体の意見詳細)」(PDF; 全21ページ)




→「TPP関連参考文献」も併せてご覧ください。