「Twitterでは誤情報の拡散も速いが、訂正情報の拡散も同じくらい速い。」
という主張がされることがある。
「誤情報だとわかれば、すぐに多くの人がリツイート(RT)するから、誤情報の拡散も速いが訂正情報の拡散も同じくらい速い」というTwitterの特性がプラスに作用するのだそうだ。
だが、それは本当にそうなのだろうか?
この主張は、実は一つの「誤った前提」、即ち、
「元の誤情報の到達先には、同じ速さで必ず訂正情報が伝わる」という思い込み
に基づく主張なのだ。
そしてその前提として、さらに
(a) 誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートする。
(b) 誤情報の伝達ルートと訂正情報の伝達ルートは同じ。
(c) 誤情報の伝達時と訂正情報の伝達時とでフォロー/フォロワー関係は変わらない。
と思い込んでいるのだ。
だが、果たして本当にそうなのだろうか?
(a) 誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートするとは限らない。
これは「第一報をリツイートした人は続報もフォローアップし続ける」というのが暗黙の前提になっている。しかし、現実には「誤情報が含まれていようがいまいが、第一報を流すことにしか関心がない人が一定程度実在するし、そもそも一塊の情報が複数ツイートに分割された時も全部ではなく一部しかリツイートしない、という人もいるのだ。そういう人に
「誤情報をリツイートしたユーザーは必ず訂正情報もリツイートする」
というのは期待できないのである。
(b) 誤情報の伝達ルートと訂正情報の伝達ルートは必ずしも同じではない。
(a)に加えて、一つの事件に関する情報は複数の伝達ルートからリツイートされてくるものだ。
極端な場合、
・誤情報は常に「自分が信頼している人から妄信的にリツイート」され、
・訂正情報は常に「いつもデマを流してくるやつだと思い込んでいる相手からリツイート」されてくる
ということだった起こりえるのだ。
こういう場合に受け手が、「訂正情報のほうをデマだと決めてかかる」という反応に出た場合にまで「必ず訂正情報が伝わる」と言えるのだろうか?
(c) 誤情報の伝達時と訂正情報の伝達時とでフォロー/フォロワー関係は変化することがある。
また、フォロー/フォロワー関係は変動することが少なくない。
誤情報をリツイートしてきた人を「訂正情報発信までフォローしている保証」はないのだ。
訂正情報を届けてくれる唯一のTwitterユーザとの関係が、
・フォロー/フォロワー関係の終了
・ブロック
・「ミュート機能」などによる特定アカウントの一部または全部のツイートの非表示
・相手のTwitterアカウントの停止・削除
などによって変動していることもよくある話だ。
こういう場合にも「必ず訂正情報が伝わる」と言えるのだろうか?
まあ、そもそも
「Twitterでは誤情報の拡散も速いが、訂正情報の拡散も同じくらい速い。」
ということは具体的に実証はされていないのですが。
2012年4月23日月曜日
2012年2月12日日曜日
TPPに関する政府発表文書
あまりにも有名すぎる基本資料なので既にみなさんご存知だとは思いますが、ここにまとめておきます。
平成23年2月1日付け外務省文書
「TPP交渉の24作業部会において議論されている個別分野について」(PDF; 全18ページ)
平成23年10月付け
内閣官房、内閣府、公正取引委員会、金融庁、総務省、
法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、
農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省 合同発表文書
「TPP協定交渉の分野別状況」(PDF; 全79ページ)
平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要」(PDF; 全2ページ)
平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要:主要団体の意見詳細)」(PDF; 全21ページ)
→「TPP関連参考文献」も併せてご覧ください。
平成23年2月1日付け外務省文書
「TPP交渉の24作業部会において議論されている個別分野について」(PDF; 全18ページ)
平成23年10月付け
内閣官房、内閣府、公正取引委員会、金融庁、総務省、
法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、
農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省 合同発表文書
「TPP協定交渉の分野別状況」(PDF; 全79ページ)
平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要」(PDF; 全2ページ)
平成24年2月付け外務省文書
「TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要:主要団体の意見詳細)」(PDF; 全21ページ)
→「TPP関連参考文献」も併せてご覧ください。
TPPに対する国会議員の態度(参考資料)
「TPP交渉協議への参加表明」を11月12日からのAPEC場で日本政府は行うべきでないとする国会決議の実現に関する呼び掛け
【呼び掛け人 】
阿部 知子 (社会民主党・市民連合)
石田 祝稔 (公明党)
稲田 朋美 (自由民主党・無所属の会)
小野寺五典 (自由民主党・無所属の会)
城内 実 (国益と国民の生活を守る会)
斎藤 恭紀 (民主党・無所属クラブ)
下地 幹郎 (国民新党・新党日本)
高橋千鶴子 (日本共産党)
田中 康夫 (国民新党・新党日本)
松木 謙公 (無所属)
(五十音順)
呼び掛けへの賛同者名簿
呼び掛けへの不賛同者名簿
【呼び掛け人 】
阿部 知子 (社会民主党・市民連合)
石田 祝稔 (公明党)
稲田 朋美 (自由民主党・無所属の会)
小野寺五典 (自由民主党・無所属の会)
城内 実 (国益と国民の生活を守る会)
斎藤 恭紀 (民主党・無所属クラブ)
下地 幹郎 (国民新党・新党日本)
高橋千鶴子 (日本共産党)
田中 康夫 (国民新党・新党日本)
松木 謙公 (無所属)
(五十音順)
呼び掛けへの賛同者名簿
呼び掛けへの不賛同者名簿
2012年1月12日木曜日
暫定メモ: アメリカ合衆国の戦争権限と日米安保条約
【論点】尖閣諸島への武力攻撃に対して「在日米軍」は「共通の危険に対処するように行動する」のか?
(前提)「ヴァンデンバーグ決議」などアメリカ合衆国とその同盟国との間の問題は(本論点考察の上で考慮すべきこととして)ひとまず考慮せず、ここではアメリカ合衆国内部の権限の所在のみを論じる。
1. 否定説(孫崎説)
日米安保条約 第五条に言う「自国の憲法上の規定及び手続」がアメリカ合衆国憲法において何を指すかが問題となるが、孫崎享氏は、アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)を根拠に「在日米軍」が「共通の危険に対処するように行動する」ことを否定する。
「アメリカ連邦議会が許さないからできない」←アメリカ側の「自国の憲法上の規定及び手続」とはアメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)
しかし、果たしてそうなのか?
2. 連邦議会と大統領との間の“米軍の「軍政」と「軍令」の権限分配”(制限説)
アメリカ合衆国憲法は、(a)「軍政」に対する民主的コントロールと、(b)事後的宣戦布告の権限を連邦議会に与えているに過ぎない。
一方、大統領に対しては、臨機応変な対応が可能な権限を包括的かつ抽象的に委任している。
=連邦議会による民主的コントロールの範囲内での覊束裁量権あり
3. 「1973年戦争権限法(War Powers Resolution, P.L. 95-148)」における権限分配の修正とその実効性
だが、ベトナム戦争の苦い経験から、合衆国憲法 第2条 第2節に認められた覊束裁量権をより制限する法律が何度も作られてきた(ex.「1973年戦争権限法(War Powers Resolution, P.L. 95-148)」)。
しかし、初動に関しては大統領権限であり、議会の権限は基本的に事後的な拡大抑制にとどまっている。
60日以内に作戦が終了するものに関しては、議会が関与できる前に終結している場合もある。
〔まとめ〕
1.肯定説 …「共通の危険に対する行動」を全面的に肯定 ←アメリカ合衆国憲法の規定から無理がある。
※この説は採りえない。
2.否定説 …「アメリカ連邦議会が許さないからできない」←アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)
※この説はアメリカ合衆国憲法に対する基本的理解を欠き、採用できない。
3.制限説 …連邦議会と大統領との間の権限分配
(a) アメリカ合衆国憲法 第1条と第2条 による権限分配
(b) 戦争権限法による修正(議会による事後的な拡大抑制) ※この説が最も妥当。
[参考文献]
廣瀬 淳子「アメリカ戦争権限法の改革提案」 [PDF]
(『外国の立法』239(2009.3) / 国立国会図書館調査及び立法考査局)
→最新の論文はこちら
(前提)「ヴァンデンバーグ決議」などアメリカ合衆国とその同盟国との間の問題は(本論点考察の上で考慮すべきこととして)ひとまず考慮せず、ここではアメリカ合衆国内部の権限の所在のみを論じる。
1. 否定説(孫崎説)
日米安保条約 第五条に言う「自国の憲法上の規定及び手続」がアメリカ合衆国憲法において何を指すかが問題となるが、孫崎享氏は、アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)を根拠に「在日米軍」が「共通の危険に対処するように行動する」ことを否定する。
「アメリカ連邦議会が許さないからできない」←アメリカ側の「自国の憲法上の規定及び手続」とはアメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)
日米安保条約 第五条:各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。 前記の武力攻撃及びその結果として執ったすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従って直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならな い。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執ったときは、終止しなければならない。
アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節:
(連邦議会は、次の権限を有する。)
(11)戦争を宣言し、拿捕及び報復の特許状を発し、陸上及び海上の捕獲に関する規則を定めること。
しかし、果たしてそうなのか?
2. 連邦議会と大統領との間の“米軍の「軍政」と「軍令」の権限分配”(制限説)
アメリカ合衆国憲法は、(a)「軍政」に対する民主的コントロールと、(b)事後的宣戦布告の権限を連邦議会に与えているに過ぎない。
アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節:
(連邦議会は、次の権限を有する。)
(11)戦争を宣言し、拿捕及び報復の特許状を発し、陸上及び海上の捕獲に関する規則を定めること。
(12)陸軍を募り維持すること。ただし、そのための歳出は、2年を超える期間であってはならない。
(13)海軍を設け維持すること。
(14)陸海軍の統制及び規律のための規則を定めること。
一方、大統領に対しては、臨機応変な対応が可能な権限を包括的かつ抽象的に委任している。
=連邦議会による民主的コントロールの範囲内での覊束裁量権あり
アメリカ合衆国憲法 第2条 第2節:→否定説ではないが単純な肯定説とも言えない(制限説)。
(1)大統領は、合衆国の陸軍及び海軍及び合衆国の兵役のため現に招請された各州の民兵の最高司令官である。大統領は、執行部門のそれぞれの主要な職員に対し、それぞれの職の職務に関するいかなる事項についても、書面で意見を求めることができる。大統領は弾劾の場合を除いて、合衆国に対する犯罪について刑の執行停止や恩赦を与える権限を有する。
3. 「1973年戦争権限法(War Powers Resolution, P.L. 95-148)」における権限分配の修正とその実効性
だが、ベトナム戦争の苦い経験から、合衆国憲法 第2条 第2節に認められた覊束裁量権をより制限する法律が何度も作られてきた(ex.「1973年戦争権限法(War Powers Resolution, P.L. 95-148)」)。
しかし、初動に関しては大統領権限であり、議会の権限は基本的に事後的な拡大抑制にとどまっている。
60日以内に作戦が終了するものに関しては、議会が関与できる前に終結している場合もある。
〔まとめ〕
1.肯定説 …「共通の危険に対する行動」を全面的に肯定 ←アメリカ合衆国憲法の規定から無理がある。
※この説は採りえない。
2.否定説 …「アメリカ連邦議会が許さないからできない」←アメリカ合衆国憲法 第1条 第8節(11)
※この説はアメリカ合衆国憲法に対する基本的理解を欠き、採用できない。
3.制限説 …連邦議会と大統領との間の権限分配
(a) アメリカ合衆国憲法 第1条と第2条 による権限分配
(b) 戦争権限法による修正(議会による事後的な拡大抑制) ※この説が最も妥当。
[参考文献]
廣瀬 淳子「アメリカ戦争権限法の改革提案」 [PDF]
(『外国の立法』239(2009.3) / 国立国会図書館調査及び立法考査局)
→最新の論文はこちら
2012年1月6日金曜日
【ネットで読める 米国本土米軍基地問題 関連文献】
ネットで読める 米国本土米軍基地問題 関連文献(PDF) のリストです。
[日本語論文]
(1)「米本土における艦載機の夜間離発着訓練(NLP)をめぐる諸問題」(『レファレンス』平成16年8月号)
(2)「米本土における基地機能の移転・再編と地域及び環境への影響」(『レファレンス』平成19年10月号)
(3)「米国における軍事施設周辺の土地利用対策」(『レファレンス』平成20年10月号)
(4)「米本土における艦載機離発着訓練(FCLP)施設設置問題-2008年1月以降の経緯を中心に-」(『レファレンス』平成24年11月号)[追加]
[米軍内規(英語)]
(5)「Air Installations Compatible Use Zones (AICUZ) Program」(MCO 11010.16) [URL update]
(6)「ENCROACHMENT MANAGEMENT PROGRAM」(OPNAVINST 11010.40)
(7)「FACILITIES PROJECTS INSTRUCTION」(OPNAVINST 11010.20G CH-1)
(8)「Facilities Planning and Programming」(MCO P11000.12C CH-1) [URL update]
(9)「Air Installations Compatible Use Zones (AICUZ)」(DoD INSTRUCTION 4165.57)
(10) 「Joint Land Use Study (JLUS) Program」(DoD INSTRUCTION 3030.3)
(11)「GARRISON PROPERTY POLICY MANUAL」 (MCO P10150.1) [追加]
(7)と(8)と併せて
「Host Nation-Funded Construction Programs in the U.S. Pacific Command Area of Responsibility」(DoD Directive 4270.34)
を読むと、いわゆる「在日米軍基地」の問題もよくわかります。
[日本語論文]
(1)「米本土における艦載機の夜間離発着訓練(NLP)をめぐる諸問題」(『レファレンス』平成16年8月号)
(2)「米本土における基地機能の移転・再編と地域及び環境への影響」(『レファレンス』平成19年10月号)
(3)「米国における軍事施設周辺の土地利用対策」(『レファレンス』平成20年10月号)
(4)「米本土における艦載機離発着訓練(FCLP)施設設置問題-2008年1月以降の経緯を中心に-」(『レファレンス』平成24年11月号)[追加]
[米軍内規(英語)]
(5)「Air Installations Compatible Use Zones (AICUZ) Program」(MCO 11010.16) [URL update]
(6)「ENCROACHMENT MANAGEMENT PROGRAM」(OPNAVINST 11010.40)
(7)「FACILITIES PROJECTS INSTRUCTION」(OPNAVINST 11010.20G CH-1)
(8)「Facilities Planning and Programming」(MCO P11000.12C CH-1) [URL update]
(9)「Air Installations Compatible Use Zones (AICUZ)」(DoD INSTRUCTION 4165.57)
(10) 「Joint Land Use Study (JLUS) Program」(DoD INSTRUCTION 3030.3)
(11)「GARRISON PROPERTY POLICY MANUAL」 (MCO P10150.1) [追加]
注:「DoD INSTRUCTION」は国防総省、「OPNAVINST」は海軍、「MCO」は海兵隊の文書です。
* * * * *
(7)と(8)と併せて
「Host Nation-Funded Construction Programs in the U.S. Pacific Command Area of Responsibility」(DoD Directive 4270.34)
を読むと、いわゆる「在日米軍基地」の問題もよくわかります。
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